COMMENT
聴く人の中に在り続ける大切な存在が呼び覚まされるような
‘誰にも知らせないまま’の個人的神話の登場人物たちが
こっちにおいでおいで!
としているような懐かしさと安心感に包まれて
まるで彼らに導かれているような気持ちになります
聴いた誰もが各々の胸の奥底にしまっている
‘誰のものにもならない’物語に吸い込まれ
脳内に大石さんの声がこだますることでしょう
じつにゆっくりと優しいリズムが
まるで自分のためだけに歩調を合わせてくれているかのように
あまり大きくない音量で
窓を開けて朝の湿った空気を部屋に取り込み
鳥の鳴き声を差し込みながら聴けば現実を保っていられるかな
引き込まれすぎ注意です
私は今、大石晴子は音で人に癒しの力を与える精霊かなにかなんじゃないかと疑い始めています
按田優子 (按田餃子店主)
アルバム『脈光』を聴いて思ったこと。
・美しい影をたっぷり含んだ音だからこそ、眩むような光を心にうつす。
・晴子さんの声は煙のようなのに、手をギュッとしてくれるような確かな実体と優しさを感じる。
私はきっと、休みの午後、部屋のなかで布団の繭になって聴くと思います。素敵な音楽をありがとう!
土岐麻子
アルバムリリースおめでとうございます。
大石晴子さんとは「足取り」の楽曲を作って頂いた時が最初の出会いです。
晴子さんの「歌声」は心の中にスッと言葉が入ってくる不思議な魅力があります。
僕は日々の生活の中でスマホを手に取って、大石晴子さんの曲を聴くと、「心の深呼吸」ができます。
新しいアルバム、とても楽しみです!
いろんな世界観にいざなってくれる大石晴子さんの歌を是非、いろんな方々に聴いてもらいたいです。
NOPPO (s**t kingz)
CREDITS
All songs written by Haruko Oishi
All songs arranged by their respective performer
Vocal, Chorus & Piano: Haruko Oishi
Contrabass: Yuji Irifune
Beat Make: Jumpei Okumura
Piano & Synthesizer: Go Kikuchi
Guitar: Kenta Kohsaka
Bass & Synthesizer: Shorter Takagi
Guitar: tommgn
Guitar: Toyoda Koichiro
Piano & Synthesizer: Naruki Numazawa
Bass: Haluna Ishigaki
Trumpet: Kyotaro Hori(Klehe)
Percussion: Ryotaro Miyasaka
Drums: Taiichiro Mura
Guitar: Yuta “D.P.” Fukai
Rap & Lyrics: RYUKI(sati)
Drum Tech: Yuichi Kitamura
Recorded, mixed & mastered by Kohsuke Nakamura
Recording Studio: studio CRUSOE, Shinkai Studio
Art Direction Mao Suzuki
Nihonga Painting タニグチカナコ
Artist Photo: Kae Homma
Hair & Make-up: Moe Hikida
“さなぎ” Music Video Directed by Ikuya Takahashi
Distribution & Promotion PCI MUSIC, FRIENDSHIP.
LYRICS
恥ずかしい痛みは
誰にも知らせないままで
捨てないままで
服の裏地のように
私にいつでも触れている
追っ手のない自由な私が
一人水辺に
腰掛けて見つめたあなたの
まつげは瞳よりも黒くて
平然と胸の奥を引っ掻いた
歩いて帰れない
苦しくとも致命的ではない熱が
まだ続いている
私を縁取るものの多くが
あなたと同じならば
瞬きをして私
小さな火種つないでいた
あんまり綺麗で
黙って見つめたあなたの
まつげは瞳よりも黒くて
平然と胸の奥を引っ掻いた
歩いて帰れない
懐かしむのは
なんだか先送りしてた
あなたに似合いそうな花
選んでみても妙な気がして
私は海からは少し遠く
誰も知らない服を着て過ごしてる
あの港に寄せた船が今も
浮かぶから 迷わないでいられる
女生徒たちは
木々の観察をする
雲ひとつない午後に
夢を見るには 何を慕えば
きらきら海の上を滑るのは
誰も知らない犬の遠吠え
あの港に寄せた船が今も
浮かぶから 怖がらないでいられる
断りなく
私は私へと明け渡されるわ
心模様はそれを追って
あえなく移り変わるわ
何も誓わずにいよう
求めていたのは手の届く約束
切れ間のないざわめきに
染まりながら 洗われながら
私たちは
ごくありふれたこと口にしようか
答えはひとつになれず
それを繋ぐのは手の届く約束
朝の花瓶の水位を 見初めてから
冷えていた花を撫でて いくつか摘む
一帯にかかるさびしさは
外が雨じゃないから 突き止めきれない
ガラス越しに蝶がはたはた飛ぶ 羽任せに
ただ好きというだけで二人はまた
微笑んだりする
思い出さない過去や
繰り返しては 徐々に身体に馴染んだ
所作は消えないので
息をするスピードをたまに速めながら
季節を渡れ
ガラス越しに蝶がはたはた飛ぶ 羽任せに
目当てなどもないまま二人はまた
音を選んだり 並べ直したりする
ただ好きというだけで二人は
蕾のままで食べるのは悪いねと
菜の花をつつく
予感とは 遠くなだらかに広がる
まだ青い絨毯
選り分けられぬ ゆくゆくを
景色の向こうに探すとき
生きたままの身体は
がらんと横たわっているわ
寝返りをして
あなたの髭を逆撫でる
ちくちくと返す感触の粒は
予感を待たずに 微塵の光になっていくわ
行き場がない これまでのことごと
煮溶かしては固めてを続けている
もしもまだかかりそうなら
窓を叩かずに このまま待っていよう
あなたの声は 誰のものにもならないんだから
青くたわむ枝葉に添いながら
微振動するあなたは 今を挑んでいる
頷こうと 全て託そうと
風のうなりが夜毎に焚きつけても
あなたは決して誰のものにもならないでね
膨らむカーテンやわらか
そうか 私も飛ばしたい
いつも待っていよう
あなたの声は 誰のものにもならないんだから
湯気立つ素肌を見ては
感動するそばで
誰かに食わす煙が
空へとほぐれてく
カランと響いて蛍光灯が光撒けば
一掬い 胸にとっておいたのは…
君に立ち合うなら
隔ててあっても 小さな穴を通って
君に射していく
蹴り出す素足を見ては
感動して笑っていた
発音に恋してたのか
許された心地したのは
喉を鳴らす、唇をはじく
それが胸にぽとり
まだ温かい灰みたいに落ちて
写し取ろうにも 触れれば崩れてしまう
発音に恋してたのか
諦めてここに居たいのは
鼻を鳴らす、舌先を弾く
それが胸にぽとり
まだ温かい 灰みたいに落ちて
写し取ろうにも 触れれば崩れて
わけのわからない音だけ欲しくて
今日も眠るまで 胸に降らせていた
発音に恋してたのか
許された心地したのは
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